- 県内業界景況動向 -

県内の景況情報(製造業)

【2025年9月】

増加・上昇・好転不変減少・悪化・低下
売上高在庫
数量
販売
価格
取引
条件
収益
状況
資金
繰り
設備
操業度
雇用
人員
業界の
景況
食料品 前年
同月比
繊維・同製品 前年
同月比
木材・木製品 前年
同月比
出版・印刷 前年
同月比
化学ゴム 前年
同月比
窯業・土石製品 前年
同月比
一般機器 前年
同月比
その他の製造業 前年
同月比

製造業の景況感説明

食料品 素麺 猛暑の影響によりギフト商品の売上は増加したものの、全体としては前年同月を下回る結果となった。原材料価格の高騰や人手不足に加え、最低賃金引き上げへの対応も重なり、経営環境は一段と厳しさを増している。
繊維・ 同製品 繊維連合会 秋物の動きは全般的に鈍かったが、中旬以降の気温低下により晩夏・初秋企画が好転した。百貨店では国内客の売上が堅調に推移し、前年実績を上回っている。ただし、業界全体としては、依然として足踏み状態が続いている。
木材・木製品 木材 木材業界では、10月以降に需要のピークを迎える傾向がある一方、9月は端境期に差し掛かる兆しが見られる。また、人手不足の深刻な状況が続いており、引き続き人材の募集を継続している。
印刷 印刷 慢性的な人手不足が続いてるが、業務量に繁閑の差があることから、雇用形態は非正規雇用が中心となっている。
化学ゴム プラスチック 依然として円安による材料費・エネルギーコストの上昇が利益率を圧迫し、厳しい状況が続いている。トランプ関税の影響が不透明な中、輸出・自動車関連では出荷の抑制が続く。生活用品(洗剤等)は安定した需要を維持している。食品用プラスチック容器は景気の影響を受けにくいものの、食品価格の高騰により購買数が減少し、出荷量も減少している。
窯業・土石製品 生コン 9月の出荷量は、前年同月と比較して4%減少している。
一般機器 機械 全体として受注は増加傾向にあるものの、業種によってばらつきが見られる。一方で、原材料価格の高騰に加え、電気・エネルギーコストの高止まりや人件費の上昇、人手不足の深刻化が経営を圧迫している。さらに、トランプ大統領による関税引き上げの影響は依然不透明で、先行き不安が拭えない状況である。
その他の製造業 9月17日〜26日に首都圏の百貨店で開催されたポップアップイベントに出展し、靴の魅力を発信した。フィッティングサービスも実施し、多くの来場者に履き心地を体験していただく機会を提供した。
毛皮革 毛皮加工の注文はあるものの、数量は減少傾向にあり、納期も短縮傾向にある。今後の課題としては、自社製品の開発・販売の強化や新たな加工委託先の開拓が重要となる。鹿皮は小ロットながら全国から鞣し依頼が多く、セーム革は好調で眼鏡店等からの注文が増加している。

県内の景況情報(非製造業)

【2025年9月】

増加・上昇・好転不変減少・悪化・低下
売上高在庫
数量
販売
価格
取引
条件
収益
状況
資金
繰り
設備
操業度
雇用
人員
業界の
景況
卸売業 前年
同月比
小売業 前年
同月比
商店街 前年
同月比
サービス業 前年
同月比
建設業 前年
同月比
運輸業 前年
同月比
その他非製造業 前年
同月比

非製造業の景況感説明

卸売業 青果 9月も高温が続き、野菜の品質は非常に悪かった。価格面では、土物類、特に玉ねぎが昨年の2倍以上に高騰したが、その他の野菜は概ね前年並みで推移した。また、県内でもドラッグストアによる野菜販売が増加している。
水産物 物価高の影響により依然として厳しい状況が続くものの、国内外からの観光客増加を背景に、鮮魚などの売上は好調に推移した。水産販売取引は、前年同月比で鮮魚108.1%、冷凍102.7%、塩干を含めた全体では105.1%となった。

小売業
石油 全国石油商業組合連合会が『満タン&灯油プラス1缶運動』を全国的に展開中であり、車の燃料はメーターが半分になった時点で満タンに、灯油はシーズン中に1缶多めに備蓄することを推奨している。
家電 エアコン販売は、残暑が続いたにもかかわらず、8月に続き9月も前年を下回る動きとなった。
配置薬 組合員の高齢化や製造終了による取扱商品の減少、売上不振などが重なり、廃業による組合員数の減少に歯止めがかからない状況が続いている。
スポーツ用品 部活動の地域移行が進む中、用品購入を控える動きや個人対応への移行が進み、学校からの発注は減少傾向にある。
プロパン 東南海地震への備えが各自治体で進む中、当組合でも自治体と防災協定を締結し、炊き出し用品を備蓄している。今後も、災害時に迅速な対応ができるよう、備品の拡充と供給体制の整備を進めている。
商店街 奈良市 9月に入り、欧米系インバウンドの訪問が増加傾向にある。月後半には気温が30度前後まで下がり、日本人観光客の来訪も増加している。
橿原市 猛暑の影響が商店街内の幅広い業種に広がっており、業務運営にも支障が出ている。一方で、喫茶店など暑さに関連する飲食業では、冷たい商品の売上が比較的好調である。
サービス業 旅館・ホテル 今年のシルバーウィークは、飛び石連休となった影響で連泊需要が伸びず、宿泊需要は低調に推移した。また、物価高により、駅周辺の安価なビジネスホテルに予約が集中する傾向が見られる。関西万博の駆け込み需要はあるものの、奈良は依然として日帰りが中心で宿泊は伸びていない。売上は前年並みだが、コスト上昇により収益は厳しい。
広告業 人手不足による人件費の高騰に加え、仕事量の減少傾向も重なり、非常に厳しい経営環境が続いている。
建設業 鉄構 今年の後半以降は、工事案件及び工事見積もり案件は大幅に減少しており、年内の稼働率は低水準で推移することが予想される。一方で、来年に向けた見積もりは、徐々に動きが見られる。
運輸業 軽貨物運送 チャーター便は食材の配達が好調で、売上は前年比120%の予測である。待機車両がゼロの状態が多く、依頼に対応できない状況も発生した。引越し便は前年度の売上が非常に低迷していたが、今年度は需要が回復しており、前年比で300%の増加が見込まれる。
貨物運送 9月はお盆休み明けにより、各事業所の稼働が再開し、前月まで抑制されていた需要が徐々に動き始める時期となった。しかし、全体的には依然として物量の回復に鈍さが見られ、特に中小規模の運送事業者においては、稼働率の低下が懸念される状況が続いている。
その他非製造業 質屋 金価格はさらに上昇し、史上最高値を更新した。円安に加え、米FRBによる追加利下げへの期待や地政学リスクへの懸念を背景に安全資産としての金の需要が引き続き強まっている。ブランドバックや高級時計は、インバウンド需要の減少による市場の鈍化で下落傾向が続いている。

景況感の動向等

県内業界景況動向

奈良県中央会では、毎月情報収集を行っています。

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