25関連部材等の開発・製造事業を展開している。フレキソ印刷とは凸版印刷の1種であり、感光性樹脂版(フレキソ版)の凸部に水性インクを付着させ基材に転移させる印刷方法で、平滑性の低い基材に印刷する事に適しており、主にダンボールや紙パック、衛生用品等、様々な基材の印刷に用いられる。近年の技術改良によって高線数で精巧な多色表現が実現している。中でも部分的にニスを重ねて印刷物をコーティングし、艶や質感を持たせる「スポットニス印刷」とは相性が良い。スポットニス印刷は高い平滑精度を要求されるが、フレキソ版自体が高い平滑性を持つ為、フレキソ-スポットニス印刷の需要が増加し、ニス印刷用フレキソ版市場が急速に拡大されている。当社が取扱う従来のフレキソ版に加え、ニス印刷用フレキソ版市場にも参入すべく、製造工程と技術面の課題解決を目標に本事業に取り組んだ。生産時においては樹脂原料供給精度が厚み精度に影響する為、原料搬送用ポンプおよび流量計を刷新し、測定・検査工程においては、より高精度な測定器を導入した。更に長年蓄積した自社独自のノウハウで機器に改良を施し、各生産工程の課題および生産時間の短縮、原料の効率化が実現。目標とする高精度な版厚生産が可能となり、新たな市場への対応が可能な体制を構築する事ができた。事業の背景事業の成果〈事業計画名〉 スポットニス印刷用フレキソ版の開発と厚み精度向上に伴う設備導入Passion for innovation -革新への情熱-当社は約40年以上「フレキソ印刷」に関連する機械装置・感光性樹脂版・新市場に適応する製造体制の構築ニス印刷用フレキソ版は厚さ1mm以下で誤差±15μ前後の高精度な版厚が要求される。長年フレキソ版生産を行っている当社でも非常に難易度が高く、本事業において生産工程の見直しを行い、「生産時の厚み精度の向上」「厚みの測定精度・検査力の向上」「生産効率の向上」の3点を課題とした。平成29年度補正独自ノウハウ活用による課題解決新市場参入の為の新製品開発日本電子精機株式会社
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