17果物及び果実加工品は近年の生活スタイルの変化により、食の簡便化・多様化などで需要が高まり、ドライフルーツにおいては主に美容・健康食材として、女性を中心に需要が拡大している。柿の加工品と言えば「干し柿」がメジャーだが、当農園では新たにスナック菓子形態のドライフルーツである「柿チップス」の商品化を目指し、動き出した。破棄処分せざるをえない柿を原料に作った「柿チップス」は、食品ロスの削減につながり、また、酸化防止剤不使用で素材そのままの味であること、生産者の顔が見える商品であることから多くの指示を得ている。事業の背景事業の成果〈事業計画名〉 廃棄余儀ない循環型栽培柿を農家自ら加工して乾燥柿の商品創出廃棄せざるを得ない柿を救いたい当農園で収穫した渋柿は、炭酸ガスとアルコールで処理をし、甘柿として市場に出荷する。そして炭酸ガス処理の過程で表皮が黒ずんだ柿は市場に出せず、毎年20%〜30%程度が廃棄処分されていた。そこで、一年間手塩にかけて育てた柿を廃棄処分せずに、加工して商品化できないかと考えた。6次産業化で食品ロスを削減本事業においては、まず年間約20トンの市場に出せない柿を保管できる冷蔵庫を導入。こちらで寝かせることで柿の鮮度を保ち、常にベストな状態で加工できるよう対応した。さらに「自動皮むき機」「スタンド式くし切カッター」「乾燥機、乾燥棚」「ベルト式脱気シーラー」「金属探知機」を導入し、前処理工程、乾燥工程、袋詰め工程をすべて手作業で行うことで、「柿チップス」を商品化し、生産・加工・販売の6次産業化に成功した。平成29年度補正柿に申し訳ないという気持ちが生み出した廃棄処分柿を使用した新たな商品開発益田農園
元のページ ../index.html#18