ものづくり補助事業 成果事例集
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13ブルーシートの主成分は低密度ポリエチレンや縫製部分のポリエステル等、複数の合成樹脂で組成され、複合材化している製品の為、マテリアルリサイクル(資源循環)上、主原料としての活用が難しい資材である。使用後の処分は“産業廃棄物”扱いで処理依頼が必要であり、マテリアルリサイクルで増量材として活用されたり、サーマル(熱源)利用されるパターンが主流である。近年の世界情勢における脱プラスチックやCO²削減、SDGs等、環境問題対策の動きが加速している事を鑑み、当社の創業以来の方針でもある「マテリアルサイクル可能な製品の提案」として、ブルーシートに代替できる製品の開発を計画。ハウスメーカー、シート・フィルムメーカーと連携し、合成樹脂の配合調整から研究・開発を行い、高強度かつリサイクル可能な単一素材の「養生シート」及び、アフター・ウィズコロナを見据えた「殺菌/抗菌抗力シート」開発を開始した。当社はロールの二次加工および、製品企画を担当し、本事業の補助金を適用して一連の量産装置の導入による最終製品迄の製造工程の自動化を行った。新製品はブルーシートの規格サイズに合わせ、幅10m×長さ5〜25mに調整。リサイクル性に加え、非常に弾力性に富み、機能面でも従来品と大差なく、代替品としての転用提案を順次進めていく。事業の背景事業の成果〈事業計画名〉 マテリアルリサイクルを可能とする建設用ブルーシート代替品及び殺菌抗力シートの開発提供事業建築用ブルーシートの処分方法建築や建設、各種工事現場に限った話ではないが、防雨・防塵等、その汎用性の高さから様々な場面で数多く使用される資材に「ブルーシート」がある。新素材による高リサイクル性シート完成共同研究・開発の結果、目標とするリサイクル性と、抗菌成分(天然素材抽出成分)を高含有するペレット材の開発に成功。このペレット材を素材とした「養生シート」および「抗菌抗力シート」の製造を確立し、新原料によるシートロール生産は共同開発したシート・フィルムメーカーに委託。令和元年度補正プラスチック資源循環利用を目指す新素材による養生シートの開発株式会社 クンペル

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