ものづくり補助事業成果事例集
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株式会社 M.T.C業種分類事業内容金属製品製造業・住設用建材、鋼製家具、自動車部品、その他の金属プレス、NCベンダー(ブレーキプレス)・部品製造、スポット溶接、ネジタップ、検品、組立等のアッセンブリ所在地奈良県大和高田市大字大谷126-2連絡先TEL : 0745-22-1410 / FAX : 0745-22-2495ホームページhttps://mtc-nara.co.jp/E-MAILinfo@mtc-nara.co.jp代表者名代表取締役 森 久次 当社は金属加工・製造を生業とし、住宅設備・鋼製家具を中心に分野・業界を問わず試作開発から加工、量産まで柔軟に対応し、社内一貫生産体制を目指してプレス加工・板金加工を両立させ、日々作業の効率化、品質・技術向上に努めている。 50年超の歴史で蓄積された技術・ノウハウを駆使して独自の工法を開発し、顧客からの高い評価を獲得しているが、創業当時は非常に小さな家内工業からのスタートであった。 1968年に前身である「森製作所」が創業。従業員は家族3名のみの家内工業から始まり、プレス加工専門として建築部材や自動車部品などの製造を行い、地道に顧客の信用・信頼を獲得してきた。 2004年「有限会社M.T.C」に改名、2007年に株式会社化を経て、さらなる企業規模の拡大を目指す矢先、2008年に発生したリーマンショックにより顧客業界・金属加工業界が大打撃を受け、当社も危機的状況に陥ってしまう。 影響は大きく、顧客は事業領域の変更・拡大を余儀なくされたが、当社も追従し、プレス加工専門で諦めて「守り」に入ることなく、事業領域を板金など金属加工全般まで拡大して「攻める」ことで状況の打破を狙った。 事業領域の拡大には莫大な資金と時間が必要であり、経営危機に陥った企業が中々踏み切れるものではないが、2012年に開始されたものづくり補助金事業をフル活用することで解決を図った。ものづくり補助金事業では過去8年で7回採択されており、設備拡充実現の最大の要因と言える。 取引先にも恵まれ、設備充実を理由とした新規受注も増加し、経営危機は脱する事ができた。 現在、従業員は外国人技能実習生を含めて約40名、保有設備数は県内でもトップクラスと評価される規模にまで成長することができ、近畿経済産業局や奈良県において複数の認定・承認を受け、目標であった経済産業省「地域未来牽引企業」の認定を2020年10月に取得し、技術だけでなく経営姿勢や事業の計画性なども高い評価を獲得して いる。-株式会社M.T.Cの企業精神:過去から現在-家内工業から工場制機械工業への成長。諦めない「攻め」の姿勢。 当社の経営理念は「顧客とWin-Winの関係」を目指すことである。受身にならず、顧客にとっても当社にとっても「利」のある取引関係を築くには「VA/VE型提案」が欠かせない。 従業員の平均年齢は40歳。業界平均と比較すると非常に若い人材が揃っており、若者特有の自由で柔軟な発想、慣習に捕らわれないアイデアがあり、「VA/VE型提案」を行うための下地は十分に存在している。当社営業部長(39才)が奈良経済産業協会優良従業員表彰で「創意工夫」を評価され「知事賞」を受賞する事ができたことからも、当社の武器として「若さ」は非常に重要であると言える。 若い従業員の定着率を向上させるため、就業環境・技術教育手順の改善にも注力しており、令和元年度ものづくり補助事業において「作業者支援システム付プレスベンダー」を導入し、早期の工程従事教育を試行中である。 若い世代が活躍できる環境を整備し、コスト重視の海外生産を国内回帰させる低コスト・高品質の生産体制構築を目指す。-株式会社M.T.Cの企業精神:未来への展望-若い世代が持つVA/VE提案力を活かす2016年2017年2018年2019年2020年経営力向上計画「中小企業等経営強化法」認定奈良県経営革新計画の承認「エコアクション21」認証・登録(№0011782)近畿経済産業局「関西ベンチャー企業リスト」選定奈良県「地域経済牽引事業計画」承認経済産業省「地域未来牽引企業」認定認定・選定・承認の内容(抜粋)52

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