中小企業団体中央会について

IT活用研究会

第5回IT活用研究会 詳細レポート

【挑戦する中小企業のネットワーク】
前回の橿原でのIT活用研究会のオープニングでの内原氏の講演からもう早や1年が経った。この間、中小製造業の倒産・廃業が相次ぎ、日本の製造業も終焉を迎えるのかと言う不安がよぎっている。その中で、技術のある製造業者がネットワークを組むことで、どのようにこの難局を切り抜けてきているのかと言うことを、日本を代表する中小製造業の集団であるNCネットワークを主宰する内原氏から生の肉声を伺ってみた。
大きな流れとしては、会員は増加を続けているものの、その増加分を含めた受注枠に対して発注件数が十分でない状態になりつつあるようだ。そのために、内原氏は大手企業の購買ネットワークであるトレードフィールドとの提携など、発注件数を増加させる試みをしている。感じるところ、その勢いを衰えさせることなく、新たな取組みをして行くことで、日本の製造業のコアになる部分を企画力と技術力そして、相互に知恵を出し合える統合化された製造ネットワークの構築に賭けているように感じた。

生き残ろうと言う強い意思と、そのための仕組みを形成できれば、必ずや日本の製造業も役割や形態を変えて存在価値を示すものと確信した研究会であった。


●製造業のネットワークを作ろうと思ったきっかけはネットで飛びこんできた信頼できる引き合いであった
内原氏も最初はたまたま金属製品を作っているよという程度のホームページしか掲載していなくて、よもや引き合いが入ってくるとは予想していなかった。ただ、自社では出来なかった製品なんで最終的には失注した。そのことが、自社で出来なくても仲間が集まれば出来るのではないか。これが出来れば、いままで下請けに甘んじていた2次、3次下請けメーカーが知恵を出し合って適正な利益を得ることも出来るのではないかとひらめいた。

この経緯を内原氏はこう話している。
 
「そこで、僕もそういった所で勉強して、何とか自分でホームページを作ろうなんていうふうに思ったんですね。そして、作ったのが97年だと思いますが、一番最初に長崎から引き合いが来たんですね。これに非常にビックリしました。
長崎といえば三菱重工さんとか、三菱電機さんとか、そういった会社があって、その下請けのプレス屋さんなんていうのがいくらでもあるに違いない。例えば大阪でしたら、八尾とか東大阪に行けばサンヨーさん、シャープさん、松下さんの下請けのプレス屋さんがたくさんありますよね。東京の僕が勤めている葛飾というと、例えば日立さんであるとか東芝さんであるとか、あるいはソニーさんの下請けの工場がたくさんあるわけです。大田区、葛飾区にですね。そういったように、日本というのは系列の社会ですから、何故わざわざ長崎の方が僕の工場に見積りをくれたのか、というのが非常に疑問でした。

で、そこで、その見積りを頂いた社長に電話をかけていろいろ聞いたら、今までは金属関係の仕事をあまりやったことがない、と。その会社も20人ぐらいの規模の小さい会社で、たまたまインターネットでネットサーフィンをしていた。金属関係の会社ないかなと探してた所に、偶然、内原製作所という先程のページを見つけて頂いたんですね。で、最初メールが来て、すぐに私が電話をして、図面を下さいと。で、図面を頂いて、見積りをしました。残念ながらその見積りについては、失注しました。何故かというと僕の工場にあまり合ってない製品だったんですね。

そこで得た教訓というのは、これからインターネットでお客さんと知り合える時代が来るんだということです。さぁどうしようという話になったわけです」